100年以上建築が続き未だ完成しない教会「サグラダ・ファミリア」。そのサグラダ・ファミリアに意味深な「手のひらの目」があるという噂が。本当だとしたらサグラダ・ファミリアのどの辺りにあるのか確認してみました。
手のひらの真ん中に見開いた目。ちょっと意味深な彫刻が、サグラダ・ファミリアにあるという噂を都市伝説系のYouTubeで見ました。これまでサグラダファミリアには6~7回入場しているし、外観だけなら数えきれないほど見てきているのに、一度も気付かなかったな…
ということで、朝のランニングでサグラダ・ファミリアまで走った時に、どこにそれがあるのか確認してきました。
サグラダ・ファミリアに印された不思議な目はどこにある?
ガウディ建築で最も有名な「サグラダ・ファミリア」には3つのファサード(入場門)がありますが、ガウディが生前に手掛けたのは「生誕のファサード(生誕の門)」のひとつだけ。その生誕のファサードのどこかに、「手のひらの目」を表した彫刻があるといいます。
こちらが生誕のファサード。彫刻をじっと見てみると…
4本の塔のうち、右から2番目の塔に…
見つけた…!
2020年5月現在、コロナウイルス拡大防止措置でサグラダ・ファミリアは閉鎖されていますが、敷地外の道路から眺めるだけでも不思議な「手のひらの目」は確認することができました。
「手のひらの目」の意味は?
この手のひらの目の彫刻にはどんな意味があるんだろう?と純粋に気になったので、色々調べてみました。ガウディ建築って、神秘的なほど美しいし、他の建築には見ない構造だったり、ガウディ自体が神格化されていたりするので、スッと理解できない象徴的なことがあると、難解に捉えたくなるんですよね。思考の渦にはまると抜け出せなくなりそうなので、調べてスッキリすることにしました!
「手のひら・目」とか「教会・目」などのキーワードでググってみると、辿り着く先は2つでした。「ファティマの目(またはハムサ)」と「プロビデンスの目」。
その1「ファティマの目」説
まず「ファティマの目」は、エジプトやモロッコなど中東やアフリカ地域の魔除けとして知られるもの。嫉妬や羨望など妬みにつながる人々のまなざしを「邪視」と呼び、意識的・無意識に関係なく、他人から向けられた邪視には呪いの力があるとされていて、それによって生じる不運から身を守ってくれるのが「ファティマの目」だそうです。サグラダ・ファミリアはたくさんの人に見上げられてるから受ける邪視もすごいのかな?きっとサグラダ・ファミリアを守ってくれているのでしょう。
…なんて思いましたが、ファティマの目はユダヤ教やイスラム教から生まれたお守りなので、カトリック教会であるサグラダ・ファミリアにあるのは変ですよね。
その2「プロビデンスの目」説
もう一つの候補説「プロビデンスの目」について。プロビデンスの目はキリスト教で用いられるシンボルで、神の全能の目を象徴していると言います。光背(後光)や三位一体の象徴である三角形と組み合わされることが多いようです。アメリカの合衆国国旗の裏や1ドル札にもピラミッドの三角形と目が記されています。日本の渋谷にある国連大学の建物にも三角形と目のマークがあるそうです。
でもプロビデンスの目は三角形と目の組み合わせがポイントであって、手のひらは関係なさそう。
このプロビデンスの目は、都市伝説などで友愛結社フリーメーソンを表すとしてよく語られているシンボルです。フリーメイソン説は面白いけど、サグラダ・ファミリアが何かの陰謀論と関わりがあるとは思いたくないし、本当に何かを目論むんだったらこんなにわかりやすい形で世界中にシンボルをバラまいたりしないだろうというのが個人的な意見なので、フリーメイソン説ではない気がします。
ということで、サグラダ・ファミリアの「手のひらの目」の真実は判明しませんでしたが、謎は謎のままの方が神秘的な魅力をとどめるかもしれません。いつかこの意味がわかったらあらためて記事にしたいと思います。
(おまけ)サグラダ・ファミリアに住む生き物?!
サグラダ・ファミリアには15年前からタカが繁殖しているんだとか!今年は4月末に4羽が誕生しました!かわいい住人ですね。サグラダ・ファミリアに住んでいるなんて羨ましい!
【参考サイト】
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