バルセロナのファブラ天文台のテラスでは夏季限定で星空と夜景を眺めながらのディナー&天文台見学ができます。実際に行ってみた感想、予約方法、ファブラ天文台への行き方などを紹介します。
ファブラ天文台(Observatorio Fabra de Barcelona)はバルセロナの街を包む小高い山ティビダボ/Tibidaboという山の中にあります。ここはバルセロナの中心地から車で30分ほどかかり、地下鉄やバスなどの公共交通機関では行くのが難しいため、観光でバルセロナを訪れる人にとっては正直行きづらいのが難点。
でも変わった体験をしてみたい方やロマンチックな雰囲気が好きな方にはとってもおすすめです!もちろん天文に興味がある方や夜景好きの方にとっては特別な経験ができることまちがいなし!2020年は10月4日まで星空ディナー&アクティビティのプランが行われています。
今回の記事では実際にファブラ天文台の星空ディナーを楽しんだ感想や、予約方法、ファブラ天文台までの行き方などを詳しく解説します。
ファブラ天文台とは?
ファブラ天文台(Observatori Fabra)は、スペインのカタルーニャ州バルセロナにある天文台。標高512mのティビダボ山というバルセロナの小高い丘にあり南を向いています。1904年に設立され115年以上観測を続けています。現在はバルセロナ王立科学芸術アカデミーに属しおもに天文観測、気象観測、地震観測を行っています。世界で4番目に古い天文台だそうで、歴史ある場所です。
ファブラ天文台への行き方
ファブラ天文台があるのは山の中。バルセロナの中心地から車で30分ほどの場所です。
【ファブラ天文台】
- 住所:Camí de l'Observatori, s/n, 08035 Barcelona, スペイン
- 営業時期:20:30〜深夜0時(月曜閉館)
- 公式サイト:OBSERVATORI FABRA
- ディナー予約サイト:Cena con estrellas - Sternalia
来場者のほとんどがマイカーやレンタカーなどを自分で運転して来ていましたが、私たちはスペインの運伝免許が切れている(&免許があったとしてもペーパードライバーだから山道の運転は怖い)のでタクシーで行きました。
今回タクシーを利用するにあたって、タクシー配車アプリの「FREENOW」をはじめて利用しました。
【使い方解説】タクシー配車アプリ「FREE NOW」をスペインのバルセロナで使ってみた
私たちと同じように車や免許がない方や山道の運転に不安がある方はタクシーがおすすめです。ただしこの天文台は本当に山の中にあるのでタクシーなど待っていても通りません。帰りのタクシーを手配する時は「FREE NOW」のアプリがあって本当に助かりました。(スペイン語がヘッポコなので、タクシー会社に電話かけて配車をリクエストするとかムリ!)
FREE NOWのアプリの使い方についてはこちらの記事に詳しくまとめたので参考にしてください。
【使い方解説】タクシー配車アプリ「FREE NOW」をスペインのバルセロナで使ってみた - ばるログ in バルセロナ
ファブラ天文台の星空ディナー
ファブラ天文台では夏の期間限定で星空の下でディナーを楽しむことができます(2020年は10月4日まで)。食事後には天文台の歴史や宇宙について学べるアクティビティ付き。
食事は予約時にいくつかのコース(ノーマル、グルメコース、ベジタリアン、子供向けなど)の中から選択します。
ファブラ天文台の星空ディナー&見学
- 予約サイト:Cena con estrellas - Sternalia
- 料金:スタンダードなコースは€73/人
- 期間:夏季のみ(2020年は10月4日まで)
タイムスケジュール
- 20:15 ウェルカムドリンク
- 20:45 展望テラスで食事
- 22:00 天体科学の講演会
- 22:30 ガイド付きの館内見学
- 23:30 アクティビティ終了
私たちは20:00過ぎに天文台に到着。予約受付でテーブル番号を伝えられるので席に案内されるまで覚えておきましょう。受付を済ますと、ウェルカムドリンクに迎えられます。
スペイン自慢のスパークリングワイン、cavaカヴァをいただきました。ディナー開始までゆっくり過ごします。
参加者が揃い時間になると係の人にテラス席に案内されます。このご時世なので、全員手を消毒ジェルできれいにしてから席に着くように促されました。食事が始まるまではみんな写真を撮ったり日暮れ前の景色を眺めて過ごしていました。
スクリーンが設置されているのは、食事後の天文講義(レクリエーション)のためです。
食事は程良い量、コースに含まれている赤・白・カヴァワインもタイミングよく注いでくれて満足。食後にコーヒーも淹れてくれました。
約1時間かけて食事を楽しんだ後は、ファブラ天文台についての歴史や天体に関するお話を聞く時間が約30分。その後トイレタイム&写真撮影をする時間をはさみ、3つのグループに分かれて天文台の館内見学が約1時間。ディナー後の1時間半もの講義と博物館見学は眠くなるかと思いましたが、コーヒーを飲んだので大丈夫でした。
各グループに説明スタッフが付きかなりじっくり解説してくれます。私たちのグループは最初カタルーニャ語での説明でしたが、私たちが外国人であることに配慮してくれてカスティーリャ語(スペイン語)に切り替えてくれました。とってもありがたかったのですが…私のスペイン語レベルでは天文の話はほとんど理解できず、せっかく言語を切り替えてくれたのに申し訳なかったです。
とはいえ、目で見て楽しめる古い望遠鏡や、
計測データなどもあったので飽きることはありませんでした。
そして何より天文台の上からバルセロナの夜景を見たときの感動はとっておき!
すべてのアクティビティが終了したのは23時半頃。それからタクシーを呼んで帰路に着きました。
ファブラ天文台を楽しむポイントと注意点
とっても素敵な時間を過ごして大満足だったファブラ天文台の星空ディナー。ただすべての人におすすめという感じではないので、最後にいくつか注意点を。
- バルセロナ中心地から遠い
先述のとおり天文台はバルセロナ中心地から車で約30分の山の上にあるので少し遠い。滞在日数が限られている観光旅行で訪れるにはスケジュール的に大変かもしれません。
- 終了時刻が23時半と夜遅い
食事後のアクティビティが終了するのは23時半近くなります。そのため夜遅い時間の活動が苦手な方はアクティビティの途中で眠くなってしまうかもしれません。
- 天文や宇宙に興味がある人向け
ここは天文台なので、食事後にはかなり充実した天文の講義&アクティビティがあります。天文や宇宙にまったく興味がない人が夜景や食事だけを目的にして訪れると退屈してしまうかもしれません。
- スペイン語かカタルーニャ語を耳で理解できる人向け
ここは天文台であり観光客向けの施設ではないので、説明は基本的にカタルーニャ語(客層によってスペイン語に一部切り替え)で進みます。これは自分の勉強不足がいけないのですが、天文にいくら興味があっても関連ボキャブラリーが少ないと理解できません。
- 山の上なので夏でも肌寒い
天文台は山の上にあるので8月でも夜は冷えます。バルセロナ中心地の気分でタンクトップで訪れたらすぐに肌寒さを感じてしまいました。ここにはジャケットやカーディガンを持参するのが無難です。
現在は衛生上の観点からブランケットの貸出しは行っておらず、€10での購入となります。ちょっと高いかなと思いましたが、ファブラ天文台の名前入りブランケットだったので素敵なおみやげにもなって結果的に良かったです!